新しい靴

おばさんは、ひざを痛めてから

足に力がはいらないので靴の脱ぎ着も

なかなか思うようにならない。

高齢者用のマジックテープで止める

布製の靴をはいていたが、

おばさん的にはダサくて気に入らないようだった。 

最近はやりのウォーキングシューズ

試してみたが靴底が高くてうまく歩けなかった。 
 

そして、やっと私は柔らかい皮でできた

高齢者用のかかとの低い靴をみつけた。

デザインもなかなかかわいい。

少々値段ははったが、おばさんも気に入ったようだ。 

ところが

お義母さんもおばさんも定年まで働いた

キャリアウーマンだ。

当時買い揃えた靴がたくさんとってある。 

しかし、どれも歴史を感じるへたれ具合だ。

サイズも小さいし、デザインにも少々違和感がある。

この先とっておいても、おそらく履く人はいない。

私はさっさと話題をスルーしたのだが

どうしても靴の良さを認めさせたかったようで

お義母さんが必死だった。

お風呂にまでついてきそうな勢いだったので

ついに、認めるはめになった。

靴に限らず、お義母さんは万事この調子だ。

今回は肝心のおばさんが靴を気に入ってくれたので

お義母さんにまで気に入ってもらえなくてもいいや、と

嫁はまた新たに悟った。

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 名前が決まりました。

「はっとりさん」

はっとりさんは、しっぽの部分がちぎれています。

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