本日2回目の更新です。
今日の1回目の記事のリンク先にあった
「重いな」「長いな」「泣くな」シリーズの
過去記事(10年前)を読みやすくまとめました。
お時間がありましたら、ぜひ。
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おばさんは大きくうなずいてターちゃんに
「病院にうちのママが連れて行ってくれるって。
行く?」
電話が終わったおばさんが
「病院に行こうと言ったら
ターちゃんの声が元気になったわ。
ありがとうね。ファッジさん。本当にいいの?」
ターちゃんは、お義母さんたちのいとこで
おばさんより3つ年下の75才の一人暮らしだ。
奥さんに先立たれ
娘は嫁ぎ息子も家を出ているそうだ。
なぜ、娘や息子に電話をかけないで
おばさんにかけてきたかはわからないが
事情はありそうだ。
私も2度ほど会ったことがあるが、
おじさんの顔もはっきりと
思い出せないほどの関わりだ。
えらそうに引き受けたものの
時間とともに内心穏やかでなくなってきた。
だよね。
そして次の日、おばさんとともに
ターちゃんの家へ向かったが…
私は引き受けた事の大きさを痛感し始めた。
おばさんを先頭に、秘境探検隊のように
奥へ進んで行った。
「ターちゃ〜ん、ターちゃ〜ん!」と
おばさんが呼ぶも返事はない。
玄関から3部屋目のドアを開けたら…
おばさんは、その後もいろいろ話かけていたが
「ん。」
と、おじさんは答えるだけだった。
おじさんは下がパジャマのままだった。
おばさんも足が悪いので何もできず
指示だけが飛ぶ。
「今日は寒いわよ。ズボンはどこにあるの?
タンスの中?タンスはどこ?」
おじさんは、おばさんを無視して
ベッドにかけてあるズボンを「ん。」と言って
指をさした。
おばさんは
「ちょっと、私も足が痛くなっちゃったから
こっちで腰掛けてるわね。
ファッジさん、あとお願い。」
そう言って、出て行ってしまった。
私は、知らない男性のズボンなど
脱がせたことがない。
もう、この時点で帰りたくなった。
しかし、もう引き返せない(泣)
そんなに勢いよく下ろしたつもりはないが
立っているだけでやっとだったおじさんが
ふらついたと同時に叫び声を上げた。
しかし、これで私のモヤモヤが吹っ飛んだ。
「大丈夫ですか?ごめんなさいね、
そっとやりますね。」
「ん。」
なんとか無事に着替えも済み
いよいよ病院へ出発。
おじさんが連れて行ってほしいと言ったのは
整形外科だった。
以前、足首の手術をしてもらった先生に
もう一度診てもらいたいとのことだった。
診察の順番は一番最後だった。
先生は、おじさんの足を観るとすぐ首を横に振って
「これは腎臓です。内科へ行ってください。」
と言った。
靴下をぬいだおじさんの足は膝から下が腫れ上がり
足の指は紫色に変色していた。
ここまでくるのに長い時間がかかったが
診察は1分となかった。
先生は最後に、もう一度言った。
「すぐ内科を受診してください。
もちろん入院になります。」
おじさんが少しでも楽になればと思っていたが
何の処置もないまま帰宅になった。
付き添いとしては、出番のなかったおばさんだが
ついに出番がやってきた!
あまり語らないおじさんだが
おばさんがマシンガン話法で
いろいろ聞き出した。
おじさんは定年まで学校の先生をしていた。
厳しくて真面目を絵に描いたような
父親だったそうだ。
娘も先生になったが長男と結婚したため、
嫁ぎ先では、嫁として母として教員として
忙しい毎日を送っているらしい。
「娘には娘の生活がある。」
とおじさんは言う。
じゃあ息子はというと
年は私と同じくらいで現在独身だ。
優等生だった姉と比べると
やんちゃで自由奔放らしい。
近くに住んでいるが、
昔からおじさんとは折り合いが悪く
ほとんど連絡はとってないらしい。
おじさんを送り届けて自宅に戻ると、さっそく…
介護=嫁の仕事
お義母さん節が炸裂した。
で、結局お義母さんの言うとおり
隣の市に住む娘さんにまず電話した。
娘さんは、恐縮しきりだった。
おじさんからは
やはりなんの連絡もなかったそうだ。
お正月に会って以来だそうだ。
おばさんは
「頼んだわよ。大丈夫ね?」っと
確認して電話を切った。
それぞれの立場や考え方がある。
おじさんが、電話番号を教えてくれたのは
自分の本意ではなかったかもしれない。
愛娘を嫁がせ、妻を看取り、そして息子との確執。
いつしか一人生きていこうと
決めていたかもしれない。
しかし、その男のロマンも
おせっかい義親子(私とおばさん)によって
すっかり崩された。
人が老いるのは、当たり前のことだが
若いうちからその覚悟はない。
私もこんな機会でもないと老後のリアルを
感じることもなかったと思う。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
その後、おじさんは入退院を繰り返し
施設入居となりました。
その頃には我が家の在宅介護もピークを迎え
おじさんに面会に行くこともないまま
3年前に訃報の知らせを受け取りました。
今頃、天国で姑シスターズのマシンガントークに
やれやれ顏のおじさんが想像できます(笑)
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